第2章 読書活動を取り巻く状況について 1 国・県の動向 (1)GIGAスクール構想による1人1台端末や高速通信ネットワーク環境の整備(令和元年12月) GIGAスクール構想とは、国が提唱した「児童生徒向けの1人1台端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、多様な子どもたちを 誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化された学びを全国の学校現場で持続的に実現させる」ことを目指した構想のことで、令和元年12月に予算案 が閣議決定されました。 同構想では、令和5年度までに1人1台端末の整備を目標としていましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響などにより、休校が続く学校などの 状況を鑑み、令和2年度中までに前倒しで各自治体が一人一台端末を整備することとなりました。 (2)視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する基本的な計画(令和2年7月) 令和元年6月に、視覚障害者等の読書環境の整備を総合的かつ計画的に推進し、もって障害の有無にかかわらず全ての国民が等しく読書を通じて文字・ 活字文化の恵沢を享受することができる社会の実現に寄与することを目的として、読書バリアフリー法が施行されました。 それに基づき令和2年7月に文部科学省および厚生労働省が、「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する基本的な計画」を公表しました。 基本的な方針として、アクセシブルな電子書籍等※3の普及及びアクセシブルな書籍の継続的な提供、アクセシブルな書籍・電子書籍等の量的拡充・ 質の向上、視覚障害者等の障害の種類・程度に応じた配慮の3つが掲げられています。 (3)第6次「学校図書館図書整備等5か年計画」の策定(令和4年1月) 第6次「学校図書館図書整備等5か年計画」(計画期間/令和4年度~令和8年度)では、各学校における学校図書館図書標準※4達成を目指すための 新たな図書の整備に加え、図書の廃棄・更新を進めるための選定基準・廃棄基準を策定し、古くなった本を新しく買い替えることを促進することや、 新聞の複数紙配備を図ることなどが示されました。 (4) 第五次「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」の策定(令和5年3月) 国では、第五次「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」が、令和5年3月に策定されました。この計画は、政府がおおむね5年ごとに策定 するもので、子どもの読書活動の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的方針を示すものです。 第五次「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」では、「不読率の低減」、「多様な子どもたちの読書機会の確保」、「デジタル社会に対応 した読書環境の整備」、「子どもの視点に立った読書活動の推進」の4つの基本方針が示されました。 (5)「かながわ読書のススメ~第五次神奈川県子ども読書活動推進計画~」の策定(令和6年3月) 神奈川県では、「かながわ読書のススメ~第五次神奈川県子ども読書活動推進計画~」が令和6年3月に策定されました。この計画では、「『友のよう に いつも そばに 一冊の本を』~本との出会い、本から拓く思いやり 心のつながりを大切に~」をスローガンに掲げ、「子どもが読書に親しむための 環境づくり」、「子どもが読書に親しむことを支える人づくり」、「子どもが読書に親しむための情報収集・発信」を基本方針としています。 脚注※3 アクセシブルな電子書籍等…デイジー図書(P21参照)・音声読み上げ対応の電子書籍・オーディオブック・テキストデータ等、視覚障害者等                   が利用しやすい書籍のこと。 脚注※4 学校図書館図書標準…文部科学省の定める、学校規模(学級数)に応じた蔵書の整備目標。 2 横浜市の動向 (1) GIGAスクール構想による1人1台端末の整備(令和2年9月) 国において、当初令和5年度までとしていた 1人1台端末の整備が令和2年度中へ前倒しとなったことを受け、本市では令和2年9月に「横浜市に おけるGIGAスクール構想(以下「GIGAスクール構想」という。)」を公表しました。 GIGA スクール構想に基づき、端末や校内 LAN 等の ICT 環境を整備するとともに、今までの横浜の教育と最先端のICT のベストミックスを図りながら、 多様な児童生徒を誰一人取り残すことなく、「個別最適な学び」と「社会につながる協働的な学び」を実現する取組を行っています。 (2) 読書バリアフリー法に基づく取組の方向性に関する提言(令和5年2月) 第33期横浜市社会教育委員会議(任期/令和3年9月15日~令和5年9月14日)では、「読書バリアフリー法に基づく取組の方向性について」協議が 行われ、提言がまとめられました。この提言は、読書バリアフリー法で「視覚障害者等」として定義されている「視覚障害、発達障害、肢体不自由 その他の障害により、書籍について視覚による表現の認識が困難な人」の図書館・学校図書館を中心とした読書環境の整備の方向性について、同法の 基本理念を軸に会議での検討を重ねてきた結果がまとめられています。(詳細はP.20) (3) 第4期横浜市教育振興基本計画の策定(令和5年2月) 横浜市教育委員会では、2030年頃の社会を見据えて、横浜の教育が目指すべき姿を描いた「横浜教育ビジョン2030」(平成30年策定)のアクション プランとして、「第4期横浜市教育振興基本計画」(計画期間:令和4年度~令和7年度)を令和5年2月に策定しました。 第4期横浜市教育振興基本計画では、児童生徒一人ひとりの多様性を尊重し、つながりを大切にした教育の推進を目的としています。 図書館では、図書館の在り方に関するビジョンの策定、電子書籍の充実やICTを活用したサービスの拡充、学校では、学校図書館の環境や資料等の 充実や学校司書※5や司書教諭※6の研修の充実、全市的には、市民が読書に親しむ機会の創出などの取組が挙げられています。 (4)横浜市図書館ビジョンの策定(令和6年3月) 近年、図書館には、資料の収集と提供だけでなく、市民が気軽に集い、交流する「居場所」としての機能や、居心地よく豊かな時間が過ごせる場として の役割も期待されるようになっています。また、市民の皆さまが図書館に求める環境・施設やサービスも多様化しています。加えて図書館には、増加 傾向にある物流への対応や、蔵書の質・量の充実と収容能力の確保、電子書籍への対応など様々な課題があります。 こうしたことを踏まえて、横浜市では10~20年後を見据え、中長期的な社会の変化を展望し、これからの図書館の「目指す姿」や「取組の方向性」を 示すものとして、令和6年3月に「横浜市図書館ビジョン」を策定しました。 脚注※5 学校司書…学校図書館法第6条で定められた専ら学校図書館の職務に従事する職員。 脚注※6 司書教諭…学校図書館法第5条で定められた、学校図書館の専門的職務をつかさどる教諭。 ■新たな図書館像 これからの図書館は、読書を通じて「知る・学ぶ・深める」ができるのはもちろん、居心地よく自由に過ごすことができる、多様な人々の「つどう・憩う」 場になります。「遊ぶ・体験する」ことができ、「まちとつながり・交流」もできる“わくわく”を見つけられる場になります。さらに「連携・協働」して、 新しい“わくわく”を創り出せる、子どもから大人まで、みんなが主役になれる場となっていきます。 ■5つの基本方針 基本方針1 未来を担う子どもたちのための図書館 基本方針2 あらゆる市民のための図書館 基本方針3 まちとコミュニティのための図書館 基本方針4 利用しやすい図書館サービス 基本方針5 柔軟に変化し魅力がいつまでも持続する図書館 3 横浜市における読書活動推進の現状 (1)第二次読書計画 重点項目の振り返りと今後の方向性について 第二次読書計画では、4つの重点項目を基に読書活動推進の取組を進めてきました。 計画期間中における、各重点項目の主な取組状況は以下のとおりです。なお、各表の「当初値」は、平成30年度の数値を表し、「目標値」は令和5年度末 時点の目標を表しています。また、令和2年1月に新型コロナウイルス感染症が国内で初めて確認され、その後令和4年度まで読書活動に大きな影響を 及ぼしました。 重点項目1 子どもの発達段階に応じた読書活動の推進 【振り返り】 〇学校図書館の「来館者数」、「貸出冊数」は新型コロナウイルス感染症拡大による休校などの影響で減少しました。来館者数は、新型コロナウイルス 感染症拡大前の数値に戻ってきましたが、児童生徒が一人一台端末を用いて情報収集する力を身に付けたことで、貸出冊数は減少したと考えられます。 【図表1】【図表2】 【図表1】学校図書館の来館者数のグラフ 【図表2】学校図書館の貸出冊数のグラフ 〇「学校図書館が好きと答えた市内小中学生の割合」、「1日のうち読書を「している」と回答した市内小中学生の割合」は目標値を更新し、第二次読書計画 の目標を達成しました。 学校図書館の資料の充実に向けた取組や、学校司書による授業支援の実践の成果と考えられます。【図表3】【図表4】 【図表3】学校図書館が好きと回答した市内小中学生の割合のグラフ 【図表4】1日のうち読書を「している」と回答した市内小中学生の割合のグラフ 【今後の方向性】 子どもの読書機会や本を手に取る機会の充実に努め、学校図書館の図書や情報等を授業においても利活用することを継続して推進します。また、電子書籍 サービスの導入の検討を進め、読書に親しむための多様な方法を提示する等、さらなる読書活動の推進を図っていきます。 重点項目2 成人の読書活動の推進と担い手の拡大 (ア)図書館の登録者数と貸出冊数 【振り返り】 令和5年度の図書館の登録者数は約73万人であり、市の人口約377万人の約20%にあたります。年間の個人貸出冊数は約1,100万冊、うち児童書は約390万冊で、 年間貸出冊数の約35%を児童書が占めています。電子書籍の利用は約16万件あり、広域相互利用※7による貸出は約56万冊です。登録者数は減少傾向にありま すが、貸出冊数は、電子書籍サービスの開始や、令和4年度に貸出冊数を6冊から10冊に変更したことなどに伴い、増加傾向にあります。 (令和5年度は図書館情報システムの更新に伴う臨時休館の影響により減少)【図表5】 【図表5】図書館の利用状況の図 図書館におけるサービス拡充の変遷 令和2年11月 町田市との「図書館の相互利用に関する協定」の締結 令和3年3月 逗子市との「図書館の相互利用に関する協定」の締結        ⇒隣接する全7市との「図書館の相互利用に関する協定」締結完了        電子書籍サービスの開始        視覚障害者向けオンラインによる対面朗読サービスの開始 令和4年1月 日吉図書取次所「日吉の本だな」の開設(P.16参照) 令和4年3月 中央図書館地下1階を「交流と学びのフロア」としてリニューアル 令和4年4月 移動図書館「はまかぜ2号」※8の運行開始        貸出冊数を6冊から10冊に拡大        郵送による利用者登録・登録更新手続きの開始 令和6年1月 図書館情報システムのリニューアル        ⇒AI蔵書探索を全国で初めて開始        デジタル図書館カードの運用開始        オンラインによる利用者登録・登録更新申請手続きの開始 脚注※7 広域相互利用…横浜市と隣接する7市(川崎市・鎌倉市・逗子市・藤沢市・大和市・横須賀市・町田市)と、相互の市民が直接各自治体の図書館で             本を借りられるように協定を結んでいます。 脚注※8 移動図書館はまかぜ号…本棚を取り付けた特別仕様の車で、約3,000冊の図書を積載することができます。図書館から遠い地域を中心に、令和6年度 時点で市内30か所を定期的に巡回しています。 【今後の方向性】 令和3年から開始した電子書籍サービスの貸出冊数は増加しており、今後も新たなコンテンツの拡充により、利用促進を図っていきます。また、図書館情報 システムの更新を契機とし、利用手続のオンライン化や、AIを活用した蔵書探索サービスの提供などを開始しました。より多くの市民の皆様に図書館をご利用 いただけるよう、引き続きデジタルを活用したサービスを展開していきます。 (イ)読み聞かせ、朗読等ボランティアの活動人数 【振り返り】 図書館と連携した事業での「読み聞かせ、朗読等ボランティアの活動人数」及び市民利用施設での「読み聞かせ、朗読等ボランティアの1館あたりの平均活動数」 は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により減少しましたが、回復傾向にあります。【図表6】【図表7】 【図表6】読み聞かせ、朗読等ボランティアの活動者延べ人数(図書館と連携した事業)のグラフ 【図表7】読み聞かせ、朗読等ボランティア活動数(市民利用施設1館平均数)のグラフ 【今後の方向性】 図書館と連携した事業での「読み聞かせ、朗読等ボランティアの活動人数」は、ボランティア向けの講座や交流会等の実施を通して、読書活動に携わる人の すそ野を広げ、活動の機会を増やしていきます。 市民利用施設での読み聞かせ・朗読等ボランティアの活動支援は引き続き継続します。第三次読書計画では、活動支援に加え、読書活動を推進する多様な 主体との連携も拡大していきます。 重点項目3 読書活動の拠点の強化と連携 【振り返り】 〇図書館でのグループ貸出※9、学校向け貸出※10の冊数は、新型コロナウイルス感染症の影響により、目標値を下回りました。中央図書館では、学校向け サービスとして、「母語セットの貸出※11」を開始し、外国につながる児童生徒が読書に親しむ機会を支援しました。 〇地域や学校と継続的に連携し、ボランティア向けの研修や講座を行うことによって、図書の活用に向けた土壌づくりを行いました。 【成果指標の図】 【今後の方向性】 グループ貸出や団体貸出※12を活用した子育て関連施設などへの支援を強化するとともに、引き続き学校と連携し、地域や学校の読書活動を推進していきます。 重点項目4 区の地域性に応じた読書活動の推進 【振り返り】 第二次読書計画時の成果指標である区の活動目標の推進について、全区において第二次読書計画の期間中に活動目標の更新を行いました。全区で取組の 情報共有を行いながら、地域性に応じた読書活動を推進しました。 【今後の方向性】 引き続き、地域性に応じた読書活動に対するニーズを捉えて、区役所・図書館・学校が連携して、区の活動目標を定め、効果的な読書活動の取組を進めます。 脚注※9 グループ貸出…市内で読書に関する活動を行う会員5人以上のグループを対象に、一度に30冊まで、30日間、図書の貸出を行う図書館のサービス。 脚注※10 学校向け貸出…市立学校教職員を対象に、40冊まで、30日間図書の貸出を行う図書館のサービス。 脚注※11 母語セットの貸出…外国につながる児童生徒の母語による読書活動を支援するため、国際教室が設置されている市立小中学校向けに、               母語で書かれた図書ややさしい日本語で書かれた図書等の貸出を行う図書館のサービス。 脚注※12 団体貸出…地域の自主的な読書活動を支援することを目的に、自治会・町内会や地域文庫等の社会教育団体などへ、1団体につき500冊まで、           1年間、図書の貸出を行う図書館のサービス。 第二次計画時における、各区の主な取組 鶴見区 NHK連続ドラマ小説「ちむどんどん」で鶴見と沖縄が舞台となったことを契機に、区やJICA横浜とも連携し、沖縄関連の6イベントを開催 (展示、おはなし会、講演会、クイズラリーなど)しました。 神奈川区 毎年違うテーマで講演会を開催し、講師の著作やテーマに関連する本の紹介を行いました。また、図書館のおはなし会で絵本の読み聞かせを行う ボランティアの養成講座を開催(令和3年度)し、受講者が読み聞かせ活動を始めました。 西区 読書活動の魅力を伝えることを目的として、「西区読書活動推進講演会」を開催しています。令和5年度は株式会社有隣堂の方々を講師に迎えて開催し、 講演会の様子を記録した動画の再生回数は3万回を超えました。 中区 読書活動推進連絡会を定期的に開催し、区内の施設や書店、飲食店等と連携した「なか区ブックフェスタ」や、山手西洋館との協働読書イベント 「本活コミュニケーション」など、中区ならではの地域に根差した取組を進めてきました。 南区 4つの地区センターでの読み聞かせボランティア連続講座や図書修理講座などの人材育成を行いました。そのほか、講演会等の開催、 南区読書イベントカレンダーや読書マップの配布などの啓発活動をしました。 港南区 区役所と図書館と区内施設が連携し、どなたでも参加し易いよう、延べ8施設で「わらべうたと絵本を親子で楽しもう!」講座を開催。 施設に絵本を寄贈しました。身近な施設での実施が喜ばれ、その後の利用にも繋がっています。 保土ケ谷区 著名人による講演会、区民まつりや地域のイベントでのおはなし会、ほどがや花フェスタでのブックマーケット(本の無料市)などを、 区民ボランティア、区民利用施設、民間事業者等と公民連携の視点に立ち協働で実施しました。 旭区 読書関連施設に絵本などを配布し、それを活用して読み聞かせ活動をするボランティアを養成しました。また令和3年度には 青崎有吾氏・大崎梢氏・森谷明子氏による講演会「小説家、図書館を語りつくす!」を行いました。 磯子区 【まちじゅう図書館】新たな本との出会いの場をつくり、区民に読書の幅を広げていただくことを目的とした事業です。 磯子区内4か所の地区センター、コミュニティハウスを巡回し、ライフステージに合わせた本のセットを展示しています。 金沢区 図書館・大学図書館・区民利用施設や外部機関など区内の様々な施設に御協力をいただき、10月~12月に「読書フェスティバル」として 各館でイベントを開催しています。区ではイベント内容をまとめたパンフレットを発行しています。 港北区 図書館で図鑑や本を見ながら紙芝居の作り方や発表の仕方を学ぶ、こども「紙芝居づくり」教室を実施しています。 参加者が考えたお話を紙芝居にして、参加者や保護者の前で楽しみながら発表しました。 緑区 令和4年度から、区内にある横浜創英大学と協働して、司書による学生向けの絵本の講座と、講座を受けた学生によるおはなし会を実施しています。 また、学生が選んだ「心に残る絵本」を紹介する冊子を作成して配布しています。 青葉区 読書支援ツール「Life with Reading」、子ども版「本の楽しみかたカード」を活用したワークショップを区内小中学校で実施すると共に、 司書等の先生が使いこなせるよう支援も行い、本を介したコミュニケーション能力の向上を図りました。 都筑区 地区センターや地域ケアプラザ、ららぽーと横浜などへ出向き「みゃーごとちゅーずのおでかけ図書館」事業を実施しました。 また、図書館・区内読書関係団体・区役所担当者が集まる定例会も継続的に開催しました。 戸塚区 子どもが読んで理解できる、いじめ・児童虐待・防犯等の児童書を紹介する「子どもSOSの本ブックリスト」を作成し、配布しました。 また、紹介した本を読んでもらうため、区内読書関連施設に本を配布しました。(令和5年度) 栄区 本の紹介コミュニケーションゲーム「ビブリオバトル」を開催しています。区内の中学生が発表者となり、読んで面白いと思った本を5分間で紹介し、 観覧者の皆様が一番読みたくなった本に投票してチャンプ本を決定しています。 泉区 区内の読書関連施設を紹介する読書マップを作成するとともに、リユース文庫の特設、区内読書関連施設と連携した読書スタンプラリー、 お勧めの本の紹介等のイベントを開催し、読書活動の推進を図りました。 瀬谷区 若年層に人気のある「謎解きイベント」をメインテーマとし、活字離れの進む若年層にも本を読む機会や新しい本の楽しみ方を知ってもらう 機会とするため、本の謎解きイベントを実施しました。 各区の読書目標は、本市のホームページからもご覧いただけます。 https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kyodo-manabi/shogaigakushu/sonota/bokku/shimindokusho/shimindokusho.html#5DB70 【コラム 子ども読書活動優秀実践校・実践図書館として文部科学大臣表彰を受賞】 文部科学省では、平成14年度から、子どもの読書活動についての関心と理解を深めるとともに、子どもが積極的に読書活動を行う意欲を高める活動を 推進するため、特色ある優れた実践を行っている学校・園、図書館、団体・個人に対し、大臣表彰を行っています。「子どもの読書活動優秀実践校・ 実践図書館」として、文部科学大臣より表彰された学校・図書館を紹介します。 【令和6年度受賞校の取組】 ●川上小学校(戸塚区) 国語科の授業と関連づけ、児童に配付しているタブレット端末で使用できる「読書生活シート」を開発しました。このシートに、読書記録と読書計画の 機能をもたせることで、自らの読書生活を日常的に見つめながら、主体的に読書に向き合う子どもの育成につなげました。読書月間には、図書委員会が 独自のイベントを企画・運営しており、「読書スタンプラリー」等の記念品として「手作りしおり」を作成するなど、児童の読書活動への興味・関心を 高めています。 司書教諭や学校司書、ボランティアと、読書活動や学校図書館の様子をまとめた読書活動パネルを区役所や商業施設等に展示し、取組を発信するととも に、いただいた感想や意見を学校図書館の環境整備や読書活動の充実に役立てています。 ●港南図書館(港南区) 読み聞かせボランティアグループ4団体と積極的に連携し、図書館でのおはなし会を年間134 回開催するとともに、区役所や地域施設と連携し、 市民に身近な場所での「わらべうたと絵本を親子で楽しむ講座」を実施するなど、区内全域で読書に親しむことができる取組を進めてきました。 また、図書館で、おはなし会と「子育ての居場所事業(子育て相談、情報提供等)」を同日開催することで、子育て支援にも貢献しています。 さらに、読書に親しみやすい環境づくりとして、港南図書館マスコットキャラクター「こうなんうさぽん」を活用し、読んだ本を記録して 読書ノートをいっぱいにする読書マラソンや、ぬりえ大会を開催し、図書館の利用促進や読書活動の推進に取り組んでいます。 ●北綱島特別支援学校(港北区) 読書支援の時間「としょ」では、個々の身体状況が異なることから、手遊び歌やパネルシアター、製作体験等、様々な感覚を使って参加できるよう 工夫しています。 学校司書による本の提示や読み聞かせでは、手指を含めた上肢の動きが良好で触覚優位である場合に、触る絵本やタブレット端末で利用できる マルチメディアデイジー図書(P.22参照)を活用しているほか、意思伝達が眼球や眼瞼等限られている場合にも、まばたきなどの微細な反応に よって本人とコミュニケーションをとり、本の選択や感想の交流につなげたりしています。 また、給食時間等に視聴が困難な児童生徒が、見やすい姿勢で、都合のよい時間に見られるようにするために、読み聞かせ動画をタブレット端末の アプリで共有する等、読書機会の確保のために工夫を凝らしています。 【令和元年度~令和5年度の受賞団体一覧】 令和元年度 榎が丘小学校(青葉区)       すすき野中学校(青葉区)       青葉おはなしフェスティバル実行委員会(青葉区)       緑図書館(緑区) 令和2年度 緑園東小学校(泉区)       若葉台特別支援学校(旭区)       戸塚図書館(戸塚区) 令和3年度 豊田小学校(栄区)       金沢図書館(金沢区) 令和4年度 山内中学校(青葉区)       神奈川図書館(神奈川区) 令和5年度 寺尾小学校(鶴見区)       本牧南小学校(中区)       中図書館(中区) ※各取組の詳細は、文部科学省のホームページから検索することができます。 子ども読書の情報館 https://www.kodomodokusyo.go.jp/jirei/ 【コラム 図書取次サービス実施場所について】 「図書取次サービス」は図書館以外の場所で予約した本の受取や本の返却ができるサービスで、市内11か所で実施しています。 11か所目の日吉図書取次所(日吉の本だな)は令和4年1月に開所しました。日吉図書取次所では、本の受取や返却に加えて、 港北図書館がおすすめの本展示や、おはなし会・朗読会、絵本づくり講座などの企画事業を、港北区役所や地域の団体と連携 しながら行っています。また、本や図書館に関する相談や図書館カードの登録会を開催する等、利用促進にも取り組んでいます。 令和6年度中には、新たな図書取次所をららぽーと横浜(都筑区)に開設する予定です。 (2)第三次読書計画策定に向けたアンケート等の実施について ア 横浜市民読書アンケートについて 横浜市民の読書活動の現状を把握するため、令和6年7月から8月にかけてアンケート調査を実施しました。 アンケートは子ども向け(小学校5年生~高校3年生)と大人向け(18歳以上)の2つに分けて実施し、2,856人の方に回答をいただきました。 ●子ども向けアンケートの主な質問項目と結果 あなたは本を読むことが好きですか、という問いに対して、「好き」と答えた人が最も高く(54.5%)、過半数を占めました。 「どちらかというと好き」を含めると約85%が本を読むことに対して好意的な反応でした。 全体(n=437) 「好き」54.5%         「どちらかというと好き」31.4%         「どちらかというときらい」9.8%         「きらい」4.3% 小学校5、6年生(n=235) 「好き」57.4%               「どちらかというと好き」31.5%               「どちらかというときらい」6.4%               「きらい」4.7% 中学生(n=163) 「好き」48.5%          「どちらかというと好き」32.5%          「どちらかというときらい」14.1%          「きらい」4.9% 高校生(n=39) 「好き」61.5%         「どちらかというと好き」25.6%         「どちらかというときらい」12.8%         「きらい」0.0% また、本を好きになったきっかけの問いに対しては、「小さいころ、親や周りの大人に本を読んでもらったから」と答えた人が 47.7%と最も多く、 次いで「わからない」が 41.3%、「親や友だちと図書館に行ったから」が 20.8%、「先生や学校図書館の司書にすすめられたから」が 12.0%、 「本のイベントに参加したから」が 12.0%の順でした。 全体(n=375) 「小さいころ、親や周りの大人に本を読んでもらったから」47.7%         「先生や学校図書館の司書にすすめられたから」12.0%         「親や友だちと図書館に行ったから」20.8%         「本のイベントに参加したから」3.5%         「わからない(なんとなく)」41.3%         「その他」12.0% 小学校5、6年生(n=209) 「小さいころ、親や周りの大人に本を読んでもらったから」49.3%               「先生や学校図書館の司書にすすめられたから」12.4%               「親や友だちと図書館に行ったから」23%               「本のイベントに参加したから」4.3%               「わからない(なんとなく)」36.4%               「その他」13.9% 中学生(n=132) 「小さいころ、親や周りの大人に本を読んでもらったから」50.0%          「先生や学校図書館の司書にすすめられたから」9.8%          「親や友だちと図書館に行ったから」18.9%          「本のイベントに参加したから」2.3%          「わからない(なんとなく)」45.5%          「その他」8.3% 高校生(n=34) 「小さいころ、親や周りの大人に本を読んでもらったから」29.4%          「先生や学校図書館の司書にすすめられたから」17.6%         「親や友だちと図書館に行ったから」14.7%         「本のイベントに参加したから」2.9%         「わからない(なんとなく)」55.9%         「その他」14.7% ●大人向けアンケートの主な設問と結果 年間にどのくらい本を読みますか(電子書籍も含む)、という問いに対して「年に数冊程度」と答えた人が最も高く(38.4%)、 「月に数冊程度」が36.1%、「読まない」が12.8%、「週に数冊程度」が12.6%という順でした。 年代別に見ると、「週に数冊程度」の比率が最も高いのは20歳代であり(28.2%)、「読まない」の比率が最も高いのは18歳(高校生を除く)、 19歳でした(31.6%)。年代が高くなるにつれて「読まない」の比率は低くなる傾向にあります。 全体(n=2,419) 「週に数冊程度」12.6%          「月に数冊程度」36.1%          「年に数冊程度」38.4%          「読まない」12.8% 18、19歳(n=38) 「週に数冊程度」7.9%          「月に数冊程度」21.1%          「年に数冊程度」39.5%          「読まない」31.6% 20歳代(n=39) 「週に数冊程度」28.2%         「月に数冊程度」30.8%          「年に数冊程度」17.9%          「読まない」23.1% 30歳代(n=405) 「週に数冊程度」8.6%         「月に数冊程度」33.6%          「年に数冊程度」42.5%          「読まない」15.3% 40歳代(n=1,272) 「週に数冊程度」12.6%           「月に数冊程度」34.9%           「年に数冊程度」39.0%           「読まない」13.5% 50歳代(n=569) 「週に数冊程度」13.0%          「月に数冊程度」37.8%          「年に数冊程度」39.7%          「読まない」9.5% 60歳代(n=76) 「週に数冊程度」25.0%          「月に数冊程度」59.2%         「年に数冊程度」14.5%         「読まない」1.3% 70歳代(n=19) 「週に数冊程度」21.1%          「月に数冊程度」63.2%         「年に数冊程度」15.8%         「読まない」0.0% 80歳代(n=1) 「週に数冊程度」0.0%         「月に数冊程度」100.0%         「年に数冊程度」0.0%         「読まない」0.0% 90歳代以上(n=0) また、これまでを振り返って、今の読書習慣はいつの時期から始まっていますか、という問いに対しては、「小学生」と答えた人が最も高く(34.9%)、 「乳幼児期」(20.0%)、「読書習慣はない」(16.1%)、「18歳以上(高校生を除く)」(17.8%)、「中学生」(6.2%)、「高校生」(5.0%)という 順になりました。 全体(n=2,419) 「乳幼児期」20.0%          「小学生」34.9% 「中学生」6.2%          「高校生」5.0%          「18歳以上(高校生を除く)」17.8%          「読書習慣はない」16.1% 18、19歳(n=38) 「乳幼児期」7.9%          「小学生」39.5% 「中学生」18.4%          「高校生」21.1%          「18歳以上(高校生を除く)」2.6%          「読書習慣はない」10.5% 20歳代(n=39) 「乳幼児期」20.5%         「小学生」28.2% 「中学生」7.7%          「高校生」5.1%          「18歳以上(高校生を除く)」12.8%          「読書習慣はない」25.6% 30歳代(n=405) 「乳幼児期」18.5%          「小学生」32.8% 「中学生」6.4%          「高校生」4.7%          「18歳以上(高校生を除く)」15.6%          「読書習慣はない」22.0% 40歳代(n=1,272) 「乳幼児期」22.2%           「小学生」33.9%  「中学生」5.3%           「高校生」3.8%           「18歳以上(高校生を除く)」18.5%           「読書習慣はない」16.4% 50歳代(n=569) 「乳幼児期」17.4%          「小学生」37.8% 「中学生」6.9%          「高校生」6.0%          「18歳以上(高校生を除く)」18.5%          「読書習慣はない」13.5% 60歳代(n=76) 「乳幼児期」21.1%         「小学生」36.8% 「中学生」10.5%          「高校生」9.2%          「18歳以上(高校生を除く)」22.4%          「読書習慣はない」0.0% 70歳代(n=19) 「乳幼児期」5.3%         「小学生」57.9% 「中学生」0.0%          「高校生」5.3%          「18歳以上(高校生を除く)」26.3%          「読書習慣はない」5.3% 80歳代(n=1) 「乳幼児期」0.0%         「小学生」0.0% 「中学生」0.0%         「高校生」100.0%         「18歳以上(高校生を除く)」0.0%         「読書習慣はない」0.0% 90歳代以上(n=0) イ ワークショップの開催について 子どもの部と大人の部の2部構成で実施し、参加者の読書活動の現状や読書をするきっかけ等について語り合いました。 子どもの部では「みんなが本を読みたくなるにはどんなしかけやイベントがあると、より本を楽しく読めるようになるか」をテーマに グループディスカッションを実施しました。 「絵本などの子どもが大好きな要素を取り入れたイベントの実施」「生徒同士で読んでいる本を紹介しあい、新しい本を知れるといい」 「本好きの同世代が集まり、お勧め本や本の魅力について話し合えるイベント」といった様々な意見がありました。 大人の部では「子どもたちが本を楽しく読めるようになるには」「本を介した交流や企画、どんなイベントがあると本を読むきっかけになるか」の テーマに分かれてグループディスカッションを行いました。 「子どもたちが本を楽しく読めるようになるには」をテーマにしたグループからは「学校では読み聞かせ、ストーリーテリングなど本の世界への 興味を高める活動」「親子で参加できる読書イベント(多様な生活スタイルに合うよう開催を工夫)があるといい」といった意見がありました。 また、「本を介した交流や企画、どんなイベントがあると本を読むきっかけになるか」をテーマにしたグループからは「読書会の活性化 (多様なテーマでの開催、会情報を集約して発信、開催したい人の支援)」「もっと読書の魅力を伝えたい、本について話せる機会がほしい」 といった意見がありました。 ●7月28日(戸塚区:戸塚地区センター) ●8月3日(都筑区:中川西地区センター) (3)第33期社会教育委員会議提言について 第33期社会教育委員会議の提言では、横浜市における視覚障害者等の読書環境の整備状況や読書バリアフリー法の基本理念に関連する取組の実施状況を 踏まえ、従来からの取組を今後も継続的に実施するものなどを「基本的な取組」としました。 また、この「基本的な取組」を基盤とした上で、特に重点的に推進していくものを「重点取組」として位置付けました。 【提言で示された基本的取組】 1 視覚障害者等が利用しやすい書籍等及び読書支援機器の拡充 ・視覚障害者等が利用しやすい書籍等や読書支援機器の拡充 ・市立図書館による視覚障害者等が利用しやすい書籍等の学校図書館への貸出 ・視覚障害者等が利用しやすい書籍等の製作人材の育成 2 視覚障害者等が利用しやすい書籍等を誰もが利用できる環境づくり ・市立図書館の活字資料での読書が困難な人へのサービスの対象拡大に関する周知 ・一般利用が可能な視覚障害者等が利用しやすい書籍等の周知 ・視覚障害者等の読書環境整備に必要な用具の給付 3 円滑な図書館利用のための合理的配慮 ・市立図書館における視覚障害者等へのサービスの充実 ・市立図書館の施設整備や改修における、視覚障害者等の円滑利用への留意 ・学校図書館における、児童生徒、教職員のニーズ等に応じた円滑な図書館利用のための支援 【提言で示された重点取組】 重点取組1 連携・協働による視覚障害者等が利用しやすい書籍等の製作 ・民間事業者等と連携した視覚障害者等が利用しやすい書籍等の製作 重点取組2 インターネットサービスの利用促進 ・「サピエ図書館」「国立国会図書館」のインターネットサービスの利用支援の充実 ・学校におけるインターネットサービス利用支援の充実 重点取組3 図書館職員、司書教諭、学校司書等の人材育成 ・市立図書館における職員の人材育成 ・学校における司書教諭、学校司書等の人材育成 重点取組4 効果的な広報・啓発戦略 ・各種支援情報の一元化・見える化 ・「誰一人取り残さない」ための情報発信 ・地域共生社会の実現に向けた読書バリアフリーへの理解促進 【コラム バリアフリー図書の紹介及び本市の取組について】 バリアフリー図書とは、障害の有無に関わらず、誰もが読書を楽しめるように作られた書籍のことです。このコラムでは、バリアフリー図書及び本市の 取組を紹介します。 1 バリアフリー図書の紹介 「目で読む」「触って読む」「耳で読む」「耳と目で読む」に分けて紹介します。 【目で読む】 ●大活字本 目の見えにくい方にも読みやすいように、大きな文字で書かれた本です。 ●LLブック やさしい言葉で分かりやすく書かれた本です。 ピクトグラム(絵文字)や写真・図を使って理解しやすく書かれています。 【触って読む】 ●点字図書 点字に翻訳された本です。点を使って図や絵に表したものを「点図」といいます。点字と点図を透明なシートに打って、 絵本に貼った「点訳絵本」もあります。紙の本のほかに点字データもあります。 ●布の絵本・さわる絵本 布・革・毛糸などを用いて作られた絵本で、触って絵の形が分かるようになっています。ボタンをとめたり、 ひもを通すなどの仕掛けがあるものもあり、楽しみながら読むことができます。 【耳で読む】 ●音声デイジー 本の内容を録音して音声にしたものです。図や写真の説明も入っています。 パソコンやタブレット・スマートフォン、専用機器などを使って、読むことができます。 ●読み上げ対応の電子書籍・オーディオブック 電子書籍の中には、音声合成機能で読み上げられるものがあります。また、文字の大きさ・色・背景の色を変えることができるものもあります。 オーディオブックは、本の内容を朗読した音声データです。パソコンやタブレット、スマートフォンなどで聴くことができます。 【耳と目で読む】 ●マルチメディアデイジー 本の内容を録音した音声を、その部分の文字や画像をハイライトしながら一緒に読むことができます。 パソコンやタブレット、スマートフォンなどを使って読むことができます。 ●テキストデイジー 文字情報(テキストデータ)を音声合成機能で読み上げるものです。パソコンやタブレット、スマートフォン、専用機器などを 使って読むことができます。パソコンやタブレットで再生アプリケーションを使って読む場合は、文字の大きさや背景の色を 変えたりすることができます。再生アプリケーションによっては、読み上げている部分をハイライトさせることもできます。 ●りんごの棚 りんごの棚とは、特別な配慮を必要とする子どもが利用しやすい本を集めた棚のことです。1993年にスウェーデンで始まりました。 棚の名前の由来は、言語障害のある子どものために作られたりんごのおもちゃから付けられました。 本市の図書館では、大活字本、LLブック、点字図書、さわる絵本などを展示しています。 2 本市の取組 ●読書バリアフリー展の開催 バリアフリー図書の体験等を通して、読書バリアフリーについて分かりやすく伝える企画展示を、令和5年9月~10月に 市庁舎2階プレゼンテーションスペースで開催しました。その後、中央図書館や各区の図書館でも開催しています。 アンケートでは、「色々な工夫がなされた本があることを知り、勉強になった」といった感想をいただきました。 ●西区 学校向け「読書バリアフリーセット」の貸出(令和5年度) 中央図書館では西区役所と連携して、市立小中学校向けに「読書バリアフリーセット」を作成しました。 LLブック、点字やピクトグラムつきの絵本の他、マルチメディアデイジー、リーディングトラッカー(※)など、 さまざまな読書のカタチに児童生徒が出会えるよう、図書館司書が先生に対し、本や機器の使い方を事前説明してから利用いただいています。 ※リーディングトラッカー…読みたい特定の行に集中して読めるように、両隣の行の文字を隠して読み進めることができる機器のこと。